園長室だより
2024.04.15(月曜日)
園長室だより
4月号2024.4.15
新緑の春。三月末からわずか一週間ほどの間に、街並みの木々や里山が一変しました。
山桜から染井吉野へと桜は満開、花吹雪。そして里山の木々は一斉に燃え上がるような若葉。このように、命の躍動を誰もが感じ取る季節になりました。
京の桜守十六代目佐野藤右衛門さんが、つぼみが膨らんでくる様子を「自分の力で咲こう、咲こうとしている。それがうれしい。」と語られたと新聞で読みました。
このように、自分の力で自分の命を咲こう咲こうとしているのが、幼稚園に入園してくる新しいお友だちそして在園児です。この子どもたちは、人として生きていく自分自身の生涯の岩盤をこの時期に築いていきます。
一生に一度しか現れない幼児期の敏感期にある子どもの保育に携わっていることを考えると、身の引き締まる思いがします。
敏感期の子どもは、今までもお知らせしましたように、感覚や運動などの面でそれが現れてきます。感覚の面では、未発達である五感を洗練していきます。それは視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚です。
味覚の場合、色々な食材の味、調味料の味、料理の味など、様々なものを食べることによって味覚が洗練されています。同時に料理の匂い即ち臭覚、食感即ち触覚なども洗練されます。
このように味覚の面からも分かるように、"たかが食事されど食事"です。食事にはマナーも作法も伴っています。子どもたちは食事を通して、心も体もそして精神も、自分自身の力で成長させていきます。
子どもたちが、心身ともに健やかに育ち、立派な人になるよう、保護者の皆様とともに力を合わせ、子どもたちを手助けしていきたいと思います。本年度もどうぞよろしくお願いいたします。